深掘りコラム

投稿日:2020年08月19日/更新日:2023年12月04日

ダイバーシティへの理解がSDGs達成へと加速させる

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ダイバーシティ

なにも雇用や人事などのビジネス界で言われるダイバーシティだけのことではありません。

集合体として生きる人々の中では、このダイバーシティへの理解が必要不可欠となります。

多くの外国人が日本で働いたり、移り住んだりしているこの時代、お互いの文化を理解していないことには、グローバルなコミュニケーションを行うことは難しいことは当然です。

日本はジェンダーギャップがひどいといわれていますが、世界と比べて理解度が低い(対応が遅い)という結果が出ています。

ダイバーシティへの取り組み

ダイバーシティとは多様性のことですが、性別・出身地・宗教・ジェンダー・人種・民族・年齢などの違いがあることを理解し受け入れることは、SDGsの理念にある「誰一人取り残さない」という考え方と一致するところです。

私たちがダイバーシティを理解し受け入れるためには、どのような問題があるのかを知る必要があります。また、それらに対してどのような取り組みがあるのでしょうか。一例を見てみましょう。

外国人労働者と雇用

違う国、違う文化でこれまで生活をしていた人が、自国で教育を受け日本でやっと働くことができたとしても、過酷な労働環境で働かされたり、賃金を減らされたり、言葉が通じないことでコミュニケーションがとれず、働きにくく感じている外国人労働者は多くいます。

また、外国人労働者を受け入れる企業が多いわけではないため、働ける場所が限られているという問題もあります。

少子高齢化が進む日本において、違う文化を理解し、外国人労働者を企業が受け入れ、スムーズなコミュニケーションをとることができれば、企業にとって大きな戦力となるはずです。

女性の雇用

2018年に医学部の「不正入試問題」が発覚しましたが、女子や多浪生を不利に扱っていたとされた問題です。

女性を採用・雇用する時に妊娠、出産、産休、育休、子育てなどを先に考え、採用から外すというケースが実際にあったということです。

妊娠や出産を男性が行うことは、不可能ではありませんが難しい現代。

女性が行うことが当たり前のような雰囲気の子育てを男性が行えるように、男性の育休を認める企業も増えています。

さらに、男性が働いて女性が子育てをするという昔からの「当たり前」の部分さえも、もう古い考え方なのかもしれません。

女性雇用や政治・経済への進出を手助けできるように、企業トップや男性側も理解を深め手助けしていける社会になれば良いですね。

障がい者と雇用

身体障がいや知的障がい、精神疾患のある人でも、食べていくためには給与等のお金が必要です。

企業が募集する人材は健常者ベースのため、通常の業務が困難な障がい者にとっては不利になってしまう場合があります。

人と会話のやりとりをするのが難しい人や、歩行が困難な人など様々です。

障がいをもった方のために、事業主や自治体などが障害のある人だけの採用枠で雇用する「障がい者雇用」があります。

障害者雇用のルールは厚生労働省によって定められており、安心して働くことができます。

要介護者

2025年に起きる75歳以上の高齢者問題。

介護や医療、社会保障関連の分野で人手不足や社会保障関連費用の急増など、さまざまな問題が起こり始めます。

さらに要介護者の人も増えることが予想され、介護業界の需要が増える一方、「賃金の安さ」「大変さ」「人間関係」から介護人材の離職率が高いのが現状です。

また、介護が必要となった親をもつ家族の問題は、介護を行うために、これまで通りの勤務ができなくなるパターンです。さらに、当然のように女性が介護を行うという問題もあります。

自宅で訪問介護サービスを利用したとしても、現在の収入では難しい等の理由がある場合、家族が介護を行う必要がでてきます。

慣れない介護と仕事の毎日が続き、仕事を辞めたり、離婚をしたりと状況は様々です。

現在は、政府が行う介護福祉士への月額手当が行われています。要介護者の家族を雇用している企業においては、介護の大変さを理解しなければいけません。

これまで通りの勤務ができない分、給与の問題もありますが、企業ごとの新しい制度・ルールをつくり、柔軟に対応できるようにしていかなくてはなりません。

LGBT・SOGI

LGBTとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(性同一性障がい者を含む、心と出生時の性別が一致しない人)のことです。

SOGIとは、性的指向(好きになる性)、性自認(心の性)のことで、「人の属性を表す略称」。

異性愛の人なども含めすべての人が持っている属性のことを言います。

日本人口の8%程度の人がこれらにあたり、嫌がらせやいじめ、ハラスメントを受けるという問題があります。

自分の周りに「LGBT・SOGIにあたる人がいる」ということを常に頭の片隅においておくことが必要です。

約8%の少数派であるために、カミングアウトすることもできなまま生活をしている人たちは必ずいます。

すべての人の対等・平等、人権の尊重に根ざした課題として捉え、多数派がまずは理解する必要があります。

昭和な考え方はもう時代遅れ

昭和な考え方はもう時代遅れ

同じような考え方の人だけが集まった、偏った考えで計画行動を行うのではなく、色んな価値観・境遇の人が集まり考えることが、偏りのない良い計画行動が行えるのではないでしょうか。

インターネット、スマートフォンが急速に普及し、IoT・AI・ビッグデータ・ロボット・G5等の利用も進みだしたこの時代。

雇用する側にとっては評価の仕組みが難しく、何を基準に評価すべきかという問題もありますが、スピーディーに変化する流れに対応するには、多種多様な意見を聞き、理解し受け入れることから始まるような気がします。

SDGsと共通する「誰一人取り残さない」という考え方がそこにはあるのです。