深掘りコラム

投稿日:2020年09月01日/更新日:2023年12月04日

【地球温暖化】温室効果ガスの種類や役割、増える原因について

当サイトはPRが含まれています

 

【地球温暖化】温室効果ガスの種類や増える原因について

わたしたちの住む地球は、大気のおかげで暮らしやすい「温度」を保っています。

大気の中でも保温効果の役割を果たすのが「温室効果ガス」です。

もともと地球上に温室効果ガスは存在していましたが、増えすぎたり減りすぎたりすることが問題。

今回は、温室効果ガスについて、ガスの種類や役割、増える原因を解説します。

温室効果ガスが増える原因

【地球温暖化】温室効果ガスの種類や増える原因について

温室効果ガスが増える原因は「人間」です。

2021年、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)から発表された第6次評価報告書(AR6)では、産業革命前から1.1℃上昇したと発表されています。

主な原因は下記のとおりです。

  • 発電
  • 製造
  • 森林伐採

CO2以外の気体の発生原因も、ほとんどが人間の活動から生まれています。

温室効果ガスの種類や働き

【地球温暖化】温室効果ガスの種類や増える原因について

温室効果ガスが全くなくなると地球の気温はマイナス18℃になってしまいます。

そのため、温室効果ガスはバランスが重要です。

人間活動によって増加した主な温室効果ガスは下記のとおり。

  • 二酸化炭素(CO2)
  • メタン(CH4)
  • 一酸化ニ窒素(N2O)
  • 代替フロン等(HFC・PFC・SF6・NF3)

それぞれ解説します。

二酸化炭素(CO2)

CO2は最も代表的な温室効果ガス。

無色・無臭で、マイナス78℃で圧縮すると固体状態(ドライアイス)になるのが特徴です。

産業ガス・炭酸飲料・食品分野・ 医療分野・冷温保管・輸送などさまざまなシーンで活用されています。

下記の表は、温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)が世界各地の観測データを収集してまとめたCO2の変化を表した図です。

【地球温暖化】温室効果ガスの種類や役割、増える原因について

大気中に放出される原因は、化石燃料・紙・木材などさまざまなものを燃やすときや、セメント生産などが原因です。

メタン(CH4)

有機物が腐敗、発酵するときに発生するもので、ゴミの埋立や下水処理、湿地や池、水田で枯れた植物が分解する際に発生します。

家畜のゲップやふん尿にもメタンが含まれています。

下記の表は、温室効果ガス観測技術衛星GOSAT(「いぶき」)の観測データです。

2021年は、メタンの全大気平均濃度が2011年以降で最大になったと環境省が発表しました。

【地球温暖化】温室効果ガスの種類や役割、増える原因について

メタンの室効果はCO2の「21倍」もあります。

一酸化ニ窒素(N2O)

笑気ガスとも呼ばれ全身麻酔剤として使用されています。

海洋、森林の土壌などから自然に放出されていますが、化石燃料の燃焼、窒素肥料などからも放出されます。

下記も、CO2と同じく温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)が発表したN2O濃度の変化を表した図です。

温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)が発表したN2Oの変化

N2Oの温室効果はCO2の「310倍」です。

フロン類・代替フロン等(CFC・HCFC・HFC・PFC・SF6)

フロン回収破壊法の対象ガスと京都議定書の代替フロン等3ガスの関係

上の図は環境省が発表した「オゾン層破壊物質と温室効果ガスの関係」です。

回収するべき「フロン類」と、京都議定書で定められた「代替フロン」を解説しています。

これらのフロン類・代替フロン等の主な用途は下記のとおりです。

フロン

CFC 洗浄剤、冷却剤、発泡剤、噴霧剤
HCFC エアコンの冷媒、電子部品などの洗浄剤、スプレーの噴射剤

代替フロン

HFC 冷媒や発泡剤、洗浄剤
PFC 半導体のエッチングガス、CVDクリーニング用
SF6 ガス遮断器やガス絶縁開閉装置をはじめとする電気機器

主なフロンは、オゾン層破壊の原因であることが分かった平成9年から生産禁止になり、代わって登場したのが代替フロン類です。

温室効果はCO2の数百から数万倍ほどになります。

温室効果ガスによって地球温暖化が進むと、地球はどうなるのか

【地球温暖化】温室効果ガスの種類や役割、増える原因について

地球温暖化が進むと、さまざまなことが起こります。

  • 氷河・流氷の減少
  • 海面上昇
  • 異常気象の多発
  • 感染症の増加

その他、地域によっては砂漠化が進んだり、サンゴの白化も起きるようになります。

まとめ

地球温暖化と異常気象の関係|なぜ強い台風が増えてしまったのか?

地球温暖化を食い止めるには、原因となる温室効果ガスの発生量を少なくする取り組みが重要です。

例えば、発電するには大量のCO2を排出します。

家庭では、省エネ家電買い替えたり、節電を意識するだけでも、温暖化対策に貢献できます。

一方の企業でも、省エネシステムの導入や計画的な節電、ソーラー発電システムを導入するなどさまざまな施策が必要です。

そのほかにも、燃えるゴミを減らす、車の利用を減らす、植物を増やすなどの小さなことが未来につながります。

できるところから少しずつ取り組んでいきましょう。