投稿日:2020年10月06日/更新日:2023年12月04日
【CSR・CSV・SDGs・ESG・ESD】それぞれの言葉の意味とは
「CSR」「CSV」「SDGs」「ESG」「ESD」について知っていますか?
英語の頭文字を取った言葉ですが、いまいちわかりにくいですよね。
今回は、それぞれの言葉の意味や使い方について解説します。
CSRとは
CSRは「Corporate Social Responsibility」の頭文字。
意味は「企業の社会的責任」で、会社の利益ばかりを求めるのではなく、社会をよくするために行動することを表します。
主に、環境保全や社会貢献、労働環境改善、投資家への説明責任を果たすためのIR(インベスター・リレーションズ|投資家向けの広報)を指すことが多いでしょう。
各企業これに当てはまる活動として、植林活動や地域の清掃活動、女性積極雇用、ホームページでのIR情報掲載などが行われています。
CSVとは
「Creating Shared Value」の頭文字でで、意味は「共有価値の創造」と訳されます。
社会課題を解決することによって、社会と経済両方を想像するという経営モデルのことで、アメリカ合衆国の経営学者マイケル・ポーター教授によって提唱されました。
例えば、売り物にならない形の悪い果物や食材を新しい商品の材料として企画・利用して食品ロス削減と新商品の販売を行うというもの。
食品ロスの問題を解決する事と同時に、破棄する材料を再利用できるため、社会と経済両方にとってのメリットが生まれています。
SDGsとは
2030年までに達成すべき開発目標として、17の目標と169のターゲットが設定された持続可能な開発目標です。
持続可能な社会は「環境」「経済」「社会」のバランスがとれたもので、環境保全と経済成長、そして途上国の貧困や教育といった社会的側面を充実させることが必要と考えられています。
SDGsには、世界の様々な問題に対する目標が設定されているため、CSR・CSVの参考になるでしょう。
そのため、SDGsはCSR・CSVのベースとして利用することが可能です。
そして、SDGsは「世界の目標」である点が重要。
持続的な世界・社会を実現するための共通言語や目標であり、ビジネスやソーシャル、地域や日本、世界に関わらず、1つの活動として世界と繋がることができるという特徴があります。
ESGとは
環境、社会、企業統治の英字(Environment、Social、Governance)の頭文字を取って作られた言葉が「ESG」です。
企業が成長し続けるための重要な3つの要素としてあげられています。
売上・利益を求め、成長し続けようとする企業によって引き起こされる「環境汚染」「労働問題」を解決するための新しい考え方として生まれたもので、SDGsと共に取り組む企業が多いです
また、ESGを意識した経営は「ESG経営」と言われ、それに着目し投資を行うことを「ESG投資」と言います。
ESGによって変化した経営スタイルが投資家にとって良い印象となった場合に「成長し続ける企業」として投資対象となるのです。
SDGsに取り上げられている世界的な問題に対して、企業で取組んでいることが「環境問題」「社会問題」に対するものであれば、残りの「企業統治」に対してどのように取組むかを決定できれば、ESGもSDGsにも取組んでいる企業となるでしょう。
ESDとは
ESDは(Education for Sustainable Development)の略で「持続可能な開発のための教育」と訳されます。
SDGsの目標にある環境・貧困・人権といった様々な世界の問題を、自らの問題として捉え一人ひとりが自らできることを考え、実践していくことを身に付ける学習や活動のことです。
要するに、ESDは持続可能な社会づくりの担い手を育む教育ということになります。
これまでに記載した「CSR,CSV,ESG,SDGs」とは違い「教育(Education)」に関する言葉となりますが、SDGsと深く関わりのあるものです。
まとめ
それぞれの違いは下記のとおりです。
CSR | 企業や団体が取り組む社会貢献 |
CSV | 企業の利益と社会問題の解決にどちらもで取り組むこと |
SDGs | 世界で取り組むべき問題への目標 |
ESG | 企業が成長し続けるための環境・社会・企業統治の3要素 |
ESD | 未来のための教育 |
さまざまなシーンで登場するこれらの言葉をきちんと理解して、スムーズなやりとりやビジネスに活用しましょう。