深掘りコラム

投稿日:2020年07月21日/更新日:2023年12月06日

捨てるものから、もっと価値のあるものを生み出す【アップサイクル】

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アップサイクル

プラごみの輸出禁止とレジ袋有料化で、プラごみ問題が騒がれる中、これまで捨てられていたものを使って新しい製品を造り出す「アップサイクル」が注目を集めています。
一般的なリサイクルと言えば、サーマルリサイクルやマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルなどですが、アップサイクルは少し違った視点から生み出される新しいリサイクル方法です。

一般的なリサイクル

これまで行われてきたリサイクルは

  • マテリアルリサイクル
  • ケミカルリサイクル
  • サーマルリサイクル

マテリアルリサイクル

ペットボトル等をフィルムや繊維にして再利用します。再利用する度に品質は悪くなり、最終的には使えないゴミになってしまいます。

ケミカルリサイクル

科学的に分解し、ガスや油として利用されます。こちらはさらにリサイクルすることができるものもありますが、リサイクルするためのコストが大きくかかってしまいます。

サーマルリサイクル

燃やした熱を再利用するもので、火力発電などで利用されます。こちらはリサイクル元の原型自体がなくなってしまいます。

アップサイクルの特徴

アップサイクルは

  • 品質を下げない
  • さらにリサイクル可能
  • 元の製品よりも価値をアップさせる

という特徴があり「リサイクル」というより「リメイク」の位置づけが近いように思います。
分かりやすく、実際にアップサイクルによって生まれた製品がありますので、下記を例にしてみてください。
確かに、元の製品よりも新しい価値が生まれているものばかりです。

SEAL(シール)

 

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【PLASTICITY POPUP】 @plasticity_atelier at SEAL OMOTESANDO 6/18~7/19の期間中、SEAL表参道本店にて 廃棄されたビニール傘をアップサイクルしたブランド <PLASTICITY >のPOPUPを開催いたします。 SEAL路面店にて他ブランドの展開は今回が初の試みとなります。 多くの方にご覧いただける機会となればうれしいです。 ※6/20(土)はクリエーターの齊藤氏が来店いたします。 「PLASTICITY」 クリエーター齊藤 明希を中心に生まれたブランドPLASTICITY。 雨が降れば街中に捨てられる傘が溢れる。 日本では1年間で消費されるビニール傘の大多数の8,000万本の傘が廃棄されていると言われています。 分解のしにくさからリサイクルが難しく、 多くが埋め立て処理や焼却処分されています。 置き忘れや、使い捨てによるプラスチックの廃棄問題。 「PLASTIC」の問題を抱える「CITY」 にフォーカスを当て、今後解決されるべき環境問題が近い将来に解決されるという思いを込めて 「10年後になくなるべきブランド」を宣言しています。 https://plasticity.co.jp/

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日本の職人の高い技術により作られた、リサイクルをコンセプトとしたプロダクツを提供するブランド。
破棄されたタイヤチューブを使用し、一点物のバッグや靴を「ハンドメイド イン ジャパン」で制作しています。

https://www.seal-brand.com/

FREITAG(フライターグ)

「機能性、撥水性に優れた丈夫なバッグ」を、古いトラックの幌布、自動車のシートベルト、自転車のチューブなどを使用し、一点物のバッグを制作している。

https://www.freitag.ch/ja/

グリーム(gleam)

廃材を使用しデザイン性の高い家具を制作している「旅する家具」ブランド。
既存の制作物の購入から、セミオーダーやフルオーダーまで頼める点も注目ポイント。空間デザインもされています。

https://www.facebook.com/gleamfurniture/
https://gleam.jp/

アップサイクルがあるということはダウンサイクルがある

ダウンサイクルは、リサイクルする元の物よりも品質が劣る、または、さらにリサイクルして使えないものを指します。
使い古したTシャツを雑巾として使うのは、雑巾をさらに再利用することができないため継続性のないリサイクル(ダウンサイクル)となります。このダウンサイクルですが、捨てずに再利用するという点では有効利用されているので「リデュース」「リユース」にも当てはまるため、家庭ではとても良い使い方だと思います。

ゴミ問題が人々や環境に与える影響について、TVニュースやネットニュースで目にすることが多くなってきました。
これから先、新しいリサイクル方法やアップサイクル製品が生まれ、ゴミというもの自体が有効に利用されるようになれば、捨てるものがゴミではなく資源だと思える日が来るのかもしれません。そうなれば、地蔵可能な社会へとドンドン近づいていけるのでしょう。

おまけ

リサイクルの行きつく先は、ゴミを資源にすること。
映画「バックトゥザフューチャー2」で登場するデロリアンは、車に搭載した機械でゴミを燃料にします。
こんなことができれば、家庭ごみのほとんどは燃料として再利用できそうですね。
この車を実際に再現したものが下記に記載されていました。
車の中でゴミを燃料に変えるわけではなさそうですが、バイオエタノールで走るデロリアンみたいです。
https://autoc-one.jp/dmc/12/special-5007707/
映画の世界が現実になるのでしょうかね。