投稿日:2024年04月11日/更新日:2024年04月11日
フェーズフリーって何?備えない防災のメリット・デメリットを徹底解説!
- 「非常時用保存食を買ってもいつも期限を忘れて無駄になる」
- 「保存場所がない!」
そんな悩みをお持ちの方はいませんか?
もしものときに使えなかったり、保存場所確保のために普段の生活スペースがなくなると意味がありません。
そのような事態を防ぐために、備えない防災・フェーズフリー(Phase Free)というあたらしい防災の考え方があるのをご存じでしょうか。
本記事では、フェーズフリーの意味やメリット・デメリットについて解説していきます。
フェーズフリー(Phase Free)とは?
簡単にいえば、日常時と非常時の状態を分けずにいつでも使えるものを使おうという考えかたです。
備えない防災とも言われます。
例えば「防災リュックを買ったけど中身に何が入っているか把握できていない」という方は多いのではないでしょうか。
「災害にあっていないからチェックしていない」という方もいるでしょう。
しかし、災害に被災していざ使ってみようと開けてみると、必ずしも使い勝手が良い訳ではありません。
災害でストレスを感じているのにさらにストレスをためることに繋がりかねません。
日常的に愛用しているものが非常時にも使えれば、日常に近い生活を送ることができるのでストレスが少なくすみます。
フェーズフリーのメリット3選
フェーズフリーのメリットには、以下の3つのメリットがあります。
- 災害時にストレスが少ない生活を送れる
- 災害時・非常時の備蓄を用意する必要がない
- 災害時の対応力を高めることができる
それぞれ見ていきましょう。
災害時にストレスが少ない生活を送れる
フェーズフリーのメリットの1つめは、災害時にストレスが少ない生活を送れることです。
災害後は、ストレスがかかります。
生活環境や食事が普段と全く違うとさらにストレスがかかってしまいます。
そのようなときに、食べ慣れた食事や嗜好品を日常時と同じように食べれるとストレスが軽減しますよね。
また家庭用ソーラーパネルや発電機があれば冷暖房の確保もでき、自宅で日常時と変わらない生活を送ることでストレスの軽減により役立ちます。
災害時・非常時の備蓄を用意する必要がない
フェーズフリーのメリットの2つめは、災害時・非常時の備蓄を用意する必要がないことです。
なぜなら、普段から使っているものを災害時・非常時にも使用するためです。
フェーズフリー商品の中には、普段はトートバックとして使用しているものがバケツになったり、つなげるとベットになる段ボールなど日常時に使えるものが多くあります。
それらは、災害時・非常時に特別に用意する必要がないので保存場所や購入のために余分なお金を使うこともありません。
日常時に品質や利便性をチェックして自分に合ったものを選びましょう。
災害時の対応力を高めることができる
フェーズフリーのメリットの3つめは、災害時の対応力を高められることです。
例えば、災害が起こった直後は災害の意識が高くなります。
しかし時が過ぎると、実際に被害を受けた人以外は意識が低くなりがちです。
例えば、濡れても書けるペンを日常時から使用していると「そういえば、これ災害時でも使えるペンだった」と思い出すこともありますよね。
このように、フェーズフリー商品を日常時から使って災害への意識を持ち続けることが可能です。
もしものときの対応力が高くなるということは、自分だけでなく大切な家族の生活を守ることにも繋がります。
フェーズフリーのデメリット2選
フェーズフリーには、以下の2つのデメリットがあります。
- 日常的に使用するので消耗・劣化が進む場合がある
- フェーズフリー商品だけでは不十分な場合がある
それぞれ見ていきましょう。
日常時に使用するので消耗・劣化が進む場合がある
フェーズフリーのデメリットの1つめは、日常時に使用するので消耗・劣化が進む場合があることです。
特に家電は年月が経つうちに劣化することもありますよね。
例えば、家庭用発電機を日常時にも頻繁に使う方と、ほとんど使わない方では使用頻度が違うので劣化のスピードも違ってきます。
そのため定期的に点検をおこなうことをおすすめします。
また、メーカーによって消耗や劣化のスピードが違うと考えられるので、購入時に比較し自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
いざとなったときに動かなければ意味がないので、必ずチェックするのがポイントです。
フェーズフリー商品だけでは不十分な場合がある
フェーズフリーのデメリットの2つめは、フェーズフリーの商品だけでは不十分な場合があることです。
例えば、好きなカップラーメンを多めに買い置きして賞味期限が古いものから食べ消費した分を買い足すローリングストックをおこなっていたとします。
しかし、ローリングストックだけでは災害の規模によっては、食料が足りなくなる場合も考えられるでしょう。
また、ガスが使えずにお湯が使えないことも考えられます。
そのため、保存期間が長い災害用のものと併用することで「食べるものがない!」という事態に陥ることがありません。
災害用の長期保存食と水を最低3日分用意しておくと安心です。
フェーズフリーの商品を使用する際の注意点
ここでは、フェーズフリー商品を使う際に注意する4つのポイントについて紹介していきます。
- 品質
- 利便性
- 保存期間
- 使用感
それでは見ていきましょう。
品質
フェーズフリーの商品を使用する際の1つめの注意点は、品質です。
特に家電系の発電機やソーラーパネルは、どのくらいの耐久性があるのかということを事前にチェックしておきましょう。
購入する際にメーカーに聞いておくのがおすすめです。
また食品は素材の信頼性はもちろんですが、美味しさについても調べておくことをおすすめします。
災害時だからこそ、美味しいご飯は心の健康を守るためにも大切です。
利便性
フェーズフリーの商品を使用する際の2つめの注意点は、利便性です。
使い方が複雑だと結果的に使わないことに繋がりかねません。
例えば手回しで充電できるラジオは、力がない年配の方の方でも簡単に充電ができます。
商品を選ぶときに専門的な知識や技術がいらないシンプルな作りのものを選ぶと誰でも使いやすいことが多いですよ。
保存期間
フェーズフリーの商品を使用する際の3つめの注意点は、保存期間です。
非常時にも役立つことが求められるので保存期間の長さも重要です。
例えば、常温で約3ヶ月持つ牛乳などがあります。
保存期間内に劣化しないかなど確認しておきましょう。
また保存状態によっては劣化の恐れもあるので、家の数か所に置いて劣化具合を調べてみると適した保存場所の確認もできますよ。
使用感
フェーズフリーの商品を使用する際の4つめの注意点は、使用感です。
使ってみないと自分に合った商品なのか分からないですよね。
例えば、普段はクッションで非常時には広げると寝袋になる商品のように、身体に触れる物は特に使用感を試しておくのがおすすめです。
いざ使ったときに「私には薄すぎて寒い…」「肌ざわりが苦手」ということが分かっても我慢するしかなくなります。
非常時に使うことを考えてある程度は妥協するのではなく、非常時だからこそ変わらない日常を送るために妥協せずマッチしたものを使うとストレスが少なくすみます。
まとめ
フェーズフリーの意味や備えない防災のメリット・デメリットについて解説してきました。
結論、フェーズフリー商品を使用し備えない防災を実践すると災害時・非常時でも日常時に近い生活を送ることが可能です。
日常時に使用しているものを非常時にも使用することができるからです。
ただし、フェーズフリー商品だけに頼ると災害の大きさによっては、不十分な場合があります。
非常用備蓄と併用することをおすすめします。
日常時にフェーズフリー商品を試して自分に合った商品を取り入れることで、もしもの際も日常時と変わらない生活を送ることができるでしょう。