わたしたちができること

投稿日:2024年06月26日/更新日:2024年06月26日

ソイミートのメリット・デメリットやメニューを紹介!環境と体が喜ぶ食事を!

近年、テレビ番組やスーパーの食料品売り場で「ソイミート」と呼ばれる食品を見る機会が増えてきました。

菜食者が食べるイメージのあるソイミートですが、さまざまな利点があるため、多くの人におすすめの食品でもあります。

ただ、まだ食べたことがなかったり、ソイミートがどのようなものかわからなかったりする人も多いでしょう。

そこで本記事では、ソイミートのメリット・デメリットを中心にソイミートについて詳しく解説します。

ソイミートに挑戦したい人はもちろん、日常的に食べている人も、ぜひ参考にしてください。

ソイミート(大豆ミート)とは

ソイ(大豆)ミートとは、大豆から作られたお肉のような食材です。

牛や豚、鶏などの肉を一切使用せず、完全植物性の食材で「フェイクミート」「ベジミート」とも呼ばれます。

もともとはベジタリアンや宗教上の理由で動物性の肉を食べられない人が好んで食べていました。

しかし、最近では、環境面の配慮からも代替え肉の市場が拡大しており、ソイミート人気が高まっています。

ソイミートが注目される背景

世界的なソイミートの市場は、右肩上がりで伸び続けています。

ソイミートの市場規模は、2019年に15億円でしたが、2025年度には40億円規模になると予想

参照:MDB有望市場予測レポート「大豆ミート」を公開|日本能率協会総合研究所

ソイミートがこれほどまでに注目を浴びた背景には、以下の3つがポイントです。

  • 環境問題への配慮
  • 食糧問題への貢献
  • 健康意識の高まり

1つずつ解説します。

環境問題への配慮

大豆は牛肉に比べ、少ない肥料と水で栽培できるエコな食料です。

大豆を生産する時の水の消費量は、牛を飼育する場合の1/8といわれています。

大豆を生産するには、温室効果ガス排出量も少なく、その量は二酸化炭素に換算して1/85です。

そのため、サステナブルフードとしての大豆の価値が改めて認識されています。

また、牛などの家畜が出すげっぷにはメタンガスが含まれており、このげっぷは地球温暖化や大気汚染の原因です。

日本のメタンガス排出量の約8割が農業分野(家畜・稲作)から排出されています。

参照:温室効果ガス排出の現状等|経済産業省

げっぷだけでなく、家畜の排泄物に含まれる薬剤による水質・土壌汚染も課題です。

ソイミートの普及は、家畜によって引き起こされる環境問題を抑制するひとつの選択肢となるでしょう。

食糧問題への貢献

効率的にタンパク質を摂取できる大豆は、未来の課題にも応える食品として期待されています。

肉を生産するためには飼料や水が不可欠、そしてその飼料を栽培するために農地が必要です。

人口増加に対応するためにより多くの水や土地を確保する手段として肉食を減らして、ソイミートなどの豆類から栄養を摂る選択肢が注目されています。

その結果、大手外食チェーンやカップヌードルなども大豆ミートを使用し、市場を拡大させています。

健康意識の高まり

近年は特に女性や健康志向の強い人から人気のソイミートは、製造過程で油分を取り除いているため「高タンパク質で低カロリーな健康食」として有名です。

ソイミートの原料である大豆からはお肉に負けないタンパク質が摂取できます。

また、腸内環境の改善などが期待できる食物繊維や肌を保つと言われているイソフラボンも豊富です。

ソイミートのメリット

 

ソイミートのメリットには、主に以下の3つがあります。

  • 長期保存が可能なため便利
  • グルテンフリー
  • 低脂質で食物繊維が豊富

ひとつずつ解説します。

長期保存が可能なため便利

乾物の大豆ミートの多くは、常温で1年間ほど保存が可能です。

冷めると脂が固まってしまうお肉料理と比べて、冷めても美味しく傷みづらいため、お弁当のおかずにもおすすめです。

また、乾燥したままでも食べられるため、災害時などの非常食にもなります。

グルテンフリー

ソイミートは大豆のタンパク質を原料に作られています。

そのため、基本的にグルテンは含まれていません

小麦グルテンの摂取をひかえている人も安心です。

ただし、加工品にはグルテンが含まれている可能性があるため、注意しましょう。

また、ソイミートは大豆100%のものからエンドウ豆や玄米を混ぜているものまで種類も豊富です。

グルテンフリーを実践している人も飽きずに食べられますよ。

低脂質で食物繊維が豊富

ソイミートは、植物性の大豆タンパク質が原料です。

そのため、低脂質で食物繊維が豊富に含まれているため、ダイエットや健康な体作りに欠かせない栄養素が満点!

また、がんの危険因子になる動物性原料も使われていないため、安心して取り入れられるでしょう。

ソイミートのデメリット

メリットの多いソイミートですが、デメリットもあります。

  • 価格が高い
  • 添加物が多い場合がある
  • イソフラボンの過剰摂取になる可能性がある

デメリットも正しく理解したうえでソイミートを取り入れましょう。

価格が高い

ソイミートは、日本ではまだまだ需要が少ないため、入手コストが高い傾向があります。

肉と同じくらいの値段か、肉より高い値段で流通している場合がほとんどです。

また、原料である大豆の値段が上がれば、必然的にソイミートの値段も上がります。

添加物が多い場合がある

肉や卵などとは異なり、大豆ミートは原料に添加物が含まれている場合もあります

  • 加工大豆タンパク
  • カラメル色素
  • キサンタンガム

無添加表記のソイミートもありますが、無添加表記が添加物を一切含んでいないという意味ではありません

購入する前に食品表示をチェックし、添加物が使用されていないものを選ぶとよいでしょう。

ちなみに、乾燥タイプのソイミートは添加物が少なめです。

イソフラボンの過剰摂取になる可能性がある

ソイミートには、イソフラボンが豊富に含まれています

イソフラボンは、節度を守って摂取すると、良骨粗しょう症の予防や、生理前症候群(PMS)の緩和に効果的です。

しかし、3食全てに大豆ミートを使用すると、イソフラボンの過剰摂取になります。

イソフラボンを過剰摂取すると、乳がんや子宮内膜症の発症リスクが高まります。

SDGsとソイミート

ソイミートはSDGsの目標にも深く関わっています

ソイミートを食生活に取り入れると、以下のSDGsに貢献できます。

  • 目標2:飢餓をゼロに
  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標12:つかう責任つくる責任
  • 目標13:気候変動に具体的な対策を

わたしたちの小さな行動で、世界が変わるかもしれません。

ぜひ実践してみてください。

日常の食卓に取り入れられているソイミート

この章では、日常の食卓に取り入れられているソイミートを紹介します。

ここで紹介するのはすべて全国展開しているお店です。

気軽に入手できるため、ぜひためしてくださいね。

モスバーガー

モスバーガーでは、ソイミートで作ったソイパティを使用したバーガーが販売されています。

ソイパティのなかでも、トマトやレタスなどの野菜をたっぷり使った「ソイモス野菜バーガー」が大人気。

さらにカロリーが気になる人やグルテンフリーの人にはソイモス野菜バーガーの具材を、バンズの代わりにレタスではさんだ「モスの菜摘(なつみ)ソイモス野菜」もおすすめです。

ドトールコーヒー

ドトールコーヒーでは「全粒粉サンド 大豆ミート」を提供しています。

大豆のミートにスライストマト、豆と野菜をトマトで煮込んだ具材感あるソースをトッピングしています。

ピリ辛豆乳ソースでピリッと且つマイルドに仕上げた一品です。

デニーズ

デニーズでは、定番のハンバーグを+100円で大豆ミートのハンバーグに変更できます。

合挽ハンバーグの肉の粒感、弾力、旨みを科学的に分析・研究し、大豆ミートで再現しています。

ハンバーグ専用に開発された原料をデニーズの店内で調理するため、できたてのおいしさを楽しめるのも魅力的です。

マルコメ株式会社の「ダイズラボ 大豆のお肉 スライス」を食べてみた

最後に、私もソイミートを食べてみました。

今回は、近所のスーパーで「ダイズラボ 大豆のお肉 スライス」を購入し、野菜炒めを作りました。

見た目はコマ切れにしたお肉のようで、食べてみると豚肉の食感に近い。

日持ちして、手軽にかさ増しできるのも魅力的!とてもおいしかったです!

まとめ

本記事では、ソイミートのメリット・デメリットを中心にソイミートについて詳しく解説しました。

ソイ(大豆)ミートとは、大豆から作られた、お肉よりも低脂質で食物繊維が摂れる食材です。

ソイミートには動物性原料は使用しておらず、グルテンも含まれていない点がメリットで長期保存も可能です。

しかし、添加物が多く含まれる可能性も高いので注意して製品を選びましょう。

ソイミートはお肉のような食べごたえが味わえる、栄養満点の食材です。

ぜひ、状況や好みに合わせて選んでくださいね。