わたしたちができること

投稿日:2024年09月20日/更新日:2024年09月20日

【空飛ぶクルマ】大阪・関西万博で初公開!ヘリとの違いやメリットと課題

2025年に開催予定の大阪・関西万博で運行される「空飛ぶクルマ」が話題となっています。

「空飛ぶクルマってヘリと何が違うの?」「どんなメリットがあるのだろう?」など、気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ヘリとの違いや空飛ぶクルマのメリット、課題について紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

空飛ぶクルマとは?

空飛ぶクルマとは、電気により自動で空を飛び、垂直離着陸が可能な飛行機とドローンの間に位置する新たな乗り物です。

正式名称は、電動垂直離発着型無操縦者航空機(eVTOL:electric Vertical Take-Off and Landing)。

現在では、空の移動を中心に据えた検討が進んでおり、車ではなくあくまで「航空機」として分類されています。

運用コストやメンテナンスコストも低く抑えられるのが特徴です。

大阪関西・万博で空飛ぶクルマがお披露目

2025年に開催予定のEXPO 大阪関西・万博にて、空飛ぶクルマがお披露目されます

万博会場と会場外の2ポート、関西空港の間で運航する予定の企業は以下の4企業です。

  • ANAホールディングス
  • 米ジョビー・アビエーション
  • 日本航空
  • 丸紅

また、愛知に拠点を構えるSkyDrive(スカイドライブ)も以前は運行予定でしたが、客を乗せないデモフライトに切り替えています。

参照:スカイドライブ、大阪万博「空飛ぶクルマ」商用飛行断念|日本経済新聞

空飛ぶクルマとヘリコプターの3つの違い

空飛ぶクルマとヘリコプターの違いは、下記の3点が挙げられます。

  • 自動操縦によるパイロットレス
  • 垂直離着陸
  • 電動かつ部品が少ない

それぞれ解説します。

自動操縦によるパイロットレス

空飛ぶクルマとヘリの違いは、パイロットが操縦する必要があるかどうかです。

空飛ぶクルマは完全全自動でパイロットレスで運行可能。一方、ヘリは操縦士が必要です。

しかし、将来的にはヘリもパイロットが搭乗しない自動運転を視野に入れて開発が進められています。

垂直離着陸

2つめの違いは、滑走路なしで離着陸できる垂直着陸ができるかどうかです。

ヘリコプターは着陸地点に対し斜めに離着陸しますが、空飛ぶクルマは地面に対し垂直で離着陸が可能です。

そのため、ヘリポートや空港といった場所以外でも利用でき、陸のインフラに抑制されず小スペースで乗り降りができるメリットがあります。

燃料と部品が違う

3つめの違いは、燃料と部品の多さの違いです。

ヘリはジェット燃料を使用しているのに対して、空飛ぶクルマは電池でプロペラを回転させます。

また、空飛ぶクルマは電動のため騒音も比較的小さく、整備費用もリーズナブルというメリットがあります。

空飛ぶクルマの3つのメリット

空飛ぶクルマのメリットは、下記の3点が挙げられます。

  • 交通渋滞の緩和が期待できる
  • 離島や山間部などの移動が可能
  • 災害時による救助や搬送がスムーズ

それぞれ解説します。

交通渋滞の緩和が期待できる

空飛ぶクルマが実用化されれば走行可能エリアが空まで広がるため、交通渋滞の緩和が期待できます。

まだまだ交通ルールの整備や、電柱やビルなどの高い建物問題などさまざまな課題はあるものの、クリーンなエネルギーで大きな改革が期待できるでしょう

離島や山間部などの移動が可能

離島や山間部といった、車での移動ができないエリアでも、空飛ぶ車なら移動が可能になります。

山間の集落や離島などの新しい交通手段の1つになるかもしれません。

また、交通アクセスが便利になるとその分観光地としての需要が増え、観光誘致しやすく地域活性化にもつながるでしょう。

災害時による救助や搬送がスムーズ

自然災害で道が従来の車ではスムーズな移動が困難です。

しかし、障害物が何もない空飛ぶクルマであれば、スムーズに救助活動を行う事ができるようになりますよね。

けが人の搬送や救援物資の輸送など、災害時に活躍するのも空飛ぶ車のメリットだといえるでしょう。

空飛ぶクルマを商品化するための3つの課題

空飛ぶクルマの商品化するためには、下記の3つの課題が挙げられます。

  • 安全性や技術の進歩
  • インフラを整える
  • 法律や制度の見直し

それぞれ解説します。

安全性や技術の進歩

最も大きな課題は、安全性はもちろん運航の長距離化にともなう軽量化やバッテリー技術の改善です。

特に動力となるバッテリーは、リチウムイオン電池と比べてより高容量・高出力を実現できる全固体電池(すべての部材が固体である電池)の実用化や、軽くて強度の高い炭素繊維強化プラスチックを材料とした機体の開発が期待されています。

インフラを整える

空飛ぶクルマが新たな移動手段として定着するためには、機体の開発だけでなく運航を支えるインフラを整える必要があります。

インフラを整えるためには、下記の課題が挙げられます。

  • バッテリーの充電
  • 交換設備を備えた離着陸場所の建設や整備
  • 衝突などの事故を避けて安全に運航するための空域管理
  • 無線通信システムの構築

多くの課題があるため、導入コストも高額になると予想されます。

法律や制度の見直し

最後は、安全な運航に欠かせない法律や制度の整備です。

飛行機やヘリコプター、ドローンなどには、詳細なルールが設けられているように”空飛ぶクルマ”にも法整備が必要。

そのため、国は法律や制度の見直しを行う必要性があり、また新たにルールを設けなければなりません。

まとめ

空飛ぶクルマは、飛行機とドローンの間をとった次世代のテクノロジー。

全自動で電気を使って運行が可能なため、環境にやさしい乗り物の1つとなるかもしれません

課題は残るものの、交通渋滞の緩和やスムーズな移動ができ、より生活しやすくなるでしょう。

ぜひ、2025年に開催予定の大阪・関西万博へ足を運び、実際に目で確かめてみてくださいね!