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投稿日:2024年11月11日/更新日:2024年11月11日

小学生からSDGsに取り組むメリットとは|自由研究の事例や進め方を紹介!

2015年9月の国連サミットで採択されたSGDsに向けた取り組みが世界で広がっています。

課題解決だけではなく、地球の未来や子どもたちの未来を守るために、実は子どもにこそ考えてほしいテーマの1つです。

しかし「子どもに関心を持たせるのが難しい」「どのように伝えればいいのか?」と考える保護者や先生方もいるかもしれません。

この記事では、小学生でSDGsに取り組むメリットを解説し、自由研究の一例を学年別で紹介します。

まずは興味のある目標から、SDGsへの理解を深めましょう。

小学生でSDGsに取り組むメリット

子どものうちからSDGsについて学ぶことは、さまざまなメリットがあります。

主なメリットは以下のとおりです。

  • 社会について考えるきっかけとなる
  • ネットリテラシーを身につける機会になる
  • 自分で考えて行動できるようになる

それぞれ見ていきましょう。

社会について考えるきっかけとなる

1つめは、日本をはじめ世界や宇宙規模まで、広く考えるきっかけになる点です。

義務教育でも、社会や政治、倫理などの科目はあるものの、もっと深掘りした内容を家庭や学童で示すことがポイント。

分かりやすいマンガやYouTubeなども活用し、より社会について興味を持ってもらうとよいでしょう。

ネットリテラシーを身につける機会になる

2つめは、ネットリテラシーが身につく点です。

SDGsや環境、社会については、多くのメディアやツールから情報を摂取できるものの、間違った情報や古いデータが存在します。

ただ単に騙されるのではなく、ネットを使って正しい情報を調べれば、ネットリテラシーの底上げが期待できるでしょう。

自分で考えて行動できるようになる

最後のメリットは、自分で能動的に考えて行動できる点です。

多くの人は、能動的に動くよりも受動的になるほうが「楽」ですよね。

しかし、興味があることや気になることがあれば、おのずと能動的に動きます。

小さいころから興味関心を示すことで、活発な大人へと成長できるでしょう。

学年別!SDGsを考えるための自由研究

SDGsは同じようなテーマでも、子どもの学年によって取り組み方が変わります。

身近にあって簡単にできるものから地域や社会に視野を広げたり、授業で学んだ知識を活かして仮説を立てたりなど、学年に合わせてステップアップさせていくのがおすすめです。

ここでは、学年別に自由研究の一例を紹介します。

低学年:涼しく過ごせる色・暖かく過ごせる色は?

エアコンを節電しながら快適に過ごす方法を考える自由研究です

白・黒・赤・緑などさまざまな色を使って、快適に過ごせる色を見つけます。

特に家庭内で実施しやすい内容なので、休日や自由研究のテーマとしてもピッタリ。

冷暖房の温度設定を1℃下げると約10%の消費電力の削減ができ、電気代の節約にもなります。

夏や冬にエアコンを節約しても快適に過ごせる工夫を考えてみましょう。

低学年:くず野菜の観察

くず野菜の切れはしを再生させて再び食べられるようにする自由研究です

スーパーで安く手に入る豆苗などはおすすめの研究素材!

料理の際にあまったくず野菜を捨てずに再生させ、フードロスをなくし、食育にもつながるでしょう。

くず野菜は、直射日光が当たらない日当たりの良い場所で育てるのがポイントです。

フードロスを減らすリボベジは、家計に優しい取り組みでもあります。

中学年:ピクトグラムを作ってみよう

街中にあるピクトグラムを探してマップにしたり、新しいピクトグラムを作る自由研究です

ピクトグラムは、情報や注意を示すために表示される視覚記号(サイン)の1つ。

言葉に頼らず目で見るだけで案内を可能にするのが目的で、誰にでもわかりやすいデザインで作られています。

ピクトグラムは、目標16「平和と公正をすべての人に」に関わっています。

言葉に代わるコミュニケーションツールとして、どのような場所にピクトグラムが使われているのか探しにいってみましょう。

中学年:ろ過器を作ろう

もし水が使えなくなったらどうするかを考える研究です

温暖化での異常気象で水を使う方法や、安全な水が飲める(使える)ありがたさを再確認しましょう。

コーヒーフィルターやペットボトルと砂利を使ったろ過装置は、簡単に作成可能です。

水道水と比べたり、最初の泥水と比べたりして、どれくらいきれいになったか確認します。

ただし、ろ過した水は飲まないように注意してください。健康を害する微生物などが入っている可能性があります。

高学年:炭電池を作ろう

地産地消型のエネルギーモデルを作り、持続可能な社会について考えます

自分でエネルギーをつくる体験をし、エネルギーについて考えるきっかけにしましょう。

バーベキュー用の炭と食塩水、銅線がついた電球があれば簡単に作れます。

また、炭電池をいくつか作り、直列つなぎや並列つなぎを試し、長持ちする電池を作ってみるのもおすすめです。

高学年:会社の「論語とそろばん」を調べる

2024年から渋沢栄一が1万円札となりました。

渋沢栄一は、明治〜昭和にかけて500もの会社づくりにかかわり「会社・企業にとって、利益を求める(そろばん)だけではなく、思いやりや世の中へ貢献する姿勢(論語)が必要」という考え方を説きました。

渋沢栄一の考え方は「論語とそろばん」と呼ばれ、SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」につながります。

自分の身の周りの会社の「論語とそろばん」を調べ、働きがいを考えるきっかけにしてください。

働きたいと思った会社、応援したい会社などはあったか、また「なぜそう思うのか」理由も含めて考えてみましょう。

また、会社で提供されるサービスにはどんな理念があるのか、常に意識するのも大切です。

まとめ

小学生のうちからSDGsについて学ぶことは、持続可能な地球のためにも重要な課題の1つです。

また、自由研究や学習だけをして満足するのではなく、地球のためにできることを考え、行動できるように大人たちがサポートしなければいけません。

私たち1人ひとりがSDGs達成をめざしましょう。