投稿日:2020年09月08日/更新日:2024年03月11日
私たちが「エコ」を考える理由|今さら聞けない地球温暖化の原因と影響
「エコ」という言葉が根付いて久しい昨今。
エコバックやエコポイント、エコ家電、エコカーなど「エコ」とつく言葉をよく耳にします。
エコが地球環境を守るため、地球温暖化を阻止するために使われる言葉だということを知っている人は多いと思いますが、はたして地球温暖化の原因や影響について説明できるでしょうか。
今回は私たちがエコについて考える、その理由を改めて紹介します。
地球温暖化ってなに?
地球温暖化とは、地球の平均気温が年々高くなっていること。これはCO2やメタンなどの「温室効果ガス」が大気中に増えすぎたことが原因です。
増えすぎた温室効果ガスは地球全体を覆い、熱を閉じ込め地球を温め続けます。
温室効果ガスが増えすぎてしまった理由は2つ。
- 産業革命
- 森林伐採
18世紀に始まった産業革命で、生活や産業活動のためにたくさんのエネルギーを消費するようになりました。石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料の使用が急増し、大気中のCO2量は1750年ごろの産業革命以前と比べると約40%も増加しています。
また、工場で使われる燃料、自動車やバスなどの交通機関の燃料、暖房を使う時の燃料として化石燃料は燃やされ続けています。私たちが使う電気も、発電所で石油や石炭を燃やして作られており、電気を使うたびにCO2が排出されているのです。
そして、森林伐採。
植物は光合成によって、CO2を吸収し酸素と炭素を作り出していますが、近年多くの森林が伐採され、土地が開発されていることもCO2の増加の大きな原因です。
ですが、温室効果ガスがゼロになってしまうと地球の表面温度は-19℃になると考えられています。そのため、温室効果ガスは地球にとって必要不可欠です。
私たちが目指す「エコ」は、増えすぎた温室効果ガスを適量まで減らし、美しい地球環境を取戻すことといえるでしょう。
地球温暖化の影響
地球の気温が上がるとどうなるのか、私たちが地球温暖化を阻止する理由について見ていきましょう。
異常気象
温暖化が進むと、一度に大量の雨が降ったり台風の勢力が強くなったりすると考えられています。
近年日本でも大きな被害をもたらしているので、実感が湧くのではないでしょうか。川の氾濫や、土砂崩れによって家が潰され、強い風によって飛んできた看板やガラスでケガをする人もいます。
連日の猛暑や集中豪雨による農林水産被害も大きく、私たちの暮らしを脅かし、時には命に関わる深刻な問題です。
森林火災
山や森林で広範囲にわたって発生する森林火災は世界各地で起こっています。
森林火災の主な原因は空気の乾燥です。温暖化による気候変動で雨が少なくなり、干ばつや乾燥が起こりやすい状況になっていることから火災が起きると考えられています。
草木が燃えてしまえば、そこに住む動物たちにも大きな影響があるほか、CO2を吸収する役割を果たす植物が減少することで地球温暖化の加速、さらなる森林火災が起こる可能性が高まるという悪循環に陥ってしまいます。
動物への影響
北極に暮らすホッキョクグマは、北極の氷の上で主食であるアザラシを狩ります。
しかし地球温暖化で氷が溶け出す時期が早まり、狩りができる時期が短くなったため、十分な獲物が獲れず、衰弱してしてしまうケースが多く報告されています。
また海に住む生き物たちにも多くの影響が……。
日本の沖縄近海でも見られるサンゴ礁は、海面上昇や海の温度で受ける影響が大きいデリケートな動物。
ストレスを受け白化現象が進み、深刻化するとサンゴは死滅、絶滅の恐れがあります。
まとめ
今回紹介した以外にも、気温や天気の変化によって、干ばつに見舞われる農地が増加すれば農作にも大きな被害をもたらします。
食料生産量の低下や貧困や飢餓状態、免疫力の低下による病気の蔓延など。
さまざまな被害をこれ以上増やさないために、私たちひとりひとりができることでCO2の排出量を減らし、地球温暖化を止める必要があります。
私たちのアクションは、地球で暮らす全ての生き物を守るために必要なアクションです。なぜ「エコ」な行動をするべきなのか。
その理由を知っているだけで、自然と意識が変わっていくでしょう。