投稿日:2024年10月31日/更新日:2024年10月31日
地震が起きたらどうする?できることから対策をしよう
日本は地震大国といわれており、2024年元旦に起きた能登半島地震も記憶に新しいですよね。
台風や大雨などの天候とは違い、地震はいつどこで起きるかわかりません。
本記事では、30年以内に高確率で発生するとされる首都直下地震や南海トラフ地震などの大地震に備えて、自宅でできる地震対策や、実際に地震が起きたときにとる行動などを解説します。
日頃から防災について考え、慌てずに行動できるようにしましょう。
日本は地震大国
日本は、火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置する国です。
そのため、地震の発生回数はとても多く、全世界の18.5%の地震が日本で起こっています。
最近では、2024年1月1日16時10分にマグニチュード7.6、深さ16kmの地震が発生。
この地震は「令和6年能登半島地震」と名付けられ、石川県や富山県、新潟県の広い範囲で被害が確認され、現在も復興作業中です。
地震大国である日本で生きるわたしたちは、今のうちに地震対策をしなければなりません。
自宅でできる地震対策
日頃から対策を行っていれば、被害を最小限におさえられるかもしれません。
自身の生活に合わせた対策を行い、安全への意識を高めましょう。
家具や家電の配置の見直し・固定
地震の発生に備えて、自宅や仕事場の家具類を固定して、転倒・落下を防止しましょう。
最大震度7を観測した阪神淡路大震災では、全体の約6割の部屋で家具の転倒が確認されました。
また、室内での怪我の原因として約半分が家具などの転落によるものでした。
転倒した家具が出入り口をふさいだり、棚から落下したものが床に散乱したりするなど、速やかな避難の妨げになるケースも多くあります。
家具の転倒防止には、L型金具等や突っ張り棒で家具を壁にねじ固定するのがもっとも効果的です。
食器棚やオーディオラック、本棚やキャビネットなどの開き扉は、地震の揺れで開かないよう対策が必要です。
収納物が飛び出さないように防止枠や掛金の取り付けも忘れずに行いましょう。
滑り止めシートを棚に敷いたり、両面テープなどを使って収納物を固定したりするのも飛び出し防止に効果的です。
非常用品や生活必需品を備える
保存食の準備も大事ですが、普段から使っているものを少し多めにストックしておくと安心です。
不要な買いだめは行わず、1つ使ったら1つ補充する「ローリングストック」を習慣化しましょう。
ローリングストックを行うと、災害時に普段食べているものが食卓に並ぶため安心です。
特に、飲料水は1人1日3リットルが目安にストックしましょう。
また、災害時はできるだけ水を使わないよう、携帯用トイレやドライシャンプーの準備も必要です。
なお、避難所で一定期間避難生活を送る場合に備え、防災バッグを準備しておきましょう。
玄関や寝室の枕元など、すぐ持ち出せる場所に置くと安心です。
ネット通販サイトで防災セットなどを購入し、足りないものを追加で購入しましょう。
家族とはぐれた際の確認用に、生活必需品と一緒に家族の写真も持っているとよいでしょう。
家族間の安否確認方法を決める
地震は発生予測ができないため、必ずしも家族が一緒にいられるわけではありません。
別々の場所にいた場合も慌てないよう、お互いの安否確認の方法や集合場所を決めておきましょう。
また、地震発生時における家族内での役割分担(出火防止、初期消火など)を決めると、より安全に脱出できます。
なお、電話やインターネットがつながらなくなった際は、災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板を利用しましょう。
災害伝言ダイヤルは、171にかければ音声メッセージを登録できるサービスで、相手の声を直接聞けます。
災害用伝言ダイヤル(171)のインターネット版として災害用伝言板(web171)もあります。
文字メッセージで安否情報の登録が可能です。
災害用伝言ダイヤルも、災害用伝言板も体験利用ができます。
避難経路や避難場所の確認
ハザードマップで、自宅や職場など、災害が起きたときに自分がいる可能性が高い場所の避難経路や避難場所を必ず確認しましょう。
地震対策のためには「J-SHIS 地震ハザードステーション」が有効です。
地震発生時はパニックに陥りやすく、意図せず危険地域に向かってしまう場合もあるため、必ず前もって確認しましょう。
避難経路は複数を検討し、実際に歩いてみるのもおすすめです。
危険な場所や迂回路、休憩ができそうな場所を実際に目で見て確認してください。
自宅内の避難経路も確認しましょう。
出入口や廊下にはなるべくものを置かずに避難しやすいようにし、地震保安灯を各所に設置し、停電に備えると安心です。
実際に地震が起きたときにとる行動
実際に地震が起きたときは、自分の身を守ることを最優先に行動しましょう。
安全の確保のために、以下の点について確認が必要です。
- 火を使用していたら直ちに消し、ガスの元栓を閉める
- ドアや窓を開けて逃げ道の確保をする
地震発生時に火を使っていた場合は、すぐに火を止め、ガスの元栓を閉めましょう。
地震の揺れが収まったら、家族の安全を確認して、非常用品を用意して避難できる状態を作ります。
防災ラジオなどを使って情報を確認するのもおすすめです。
なお、家屋倒壊の恐れがある場合は外部へ避難しましょう。
窓ガラスや食器が床に散らばる可能性があるため、スリッパや靴をはいて足を守ってください。
地震保険で被害に備える
地震保険は1966年に誕生しました。
地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没または流失による被害を補償する地震災害専用の保険です。
地震などによる被災者の生活の安定に寄与することを目的として、民間保険会社が負う地震保険責任の一定額以上の巨額な地震損害を政府が再保険して成り立っています。
参照:地震保険制度の概要|財務省
地震保険は単独で加入することができず、必ず火災保険とセットで契約しなければなりません。
実際に2011年に発生した東日本大震災では、約82.4万件の地震保険契約に対して、約1兆2,881億円の保険金が支払われました。
また、令和6年能登半島地震でも約103,000件に対し、約909億円の保険金が支払われています。
まとめ
日本は地震大国であり、震度1以上の有感地震は1日当たり3〜6回ほど起きています。
また、地震の発生を防ぐのは不可能です。
そのため、日頃から地震対策を行い、被害を最小限におさえる準備が必須。
自分自身や大切な家族、地域を守るために、防災に取り組みましょう。